管理栄養士という健康の回復、増進、維持、お子さんの健や食を通してサポートするという特徴のため、医院、薬局、会社など雇用側が、活躍できる職場を作る必要性があります。
当院では、トリートメントコーディネーターという役職があります。
仕事の大まかな内容としては、初めて来院される患者さんに初診カウンセリングを行います。患者さんの主訴、今までの経緯、など問診します。
次回までに治療計画を立て、歯科医とトリートメントコーディネーターである管理栄養士とでミーティングを行い、治療のカウンセリングを患者さんに歯科医の代わりに説明していきます。
治療計画の説明後、患者さん自身の要望があります。その要望に対応した治療計画、治療費の見積もりなど提示し、治療計画が決まり進めていくことになります。
高齢者の場合、治療計画の大半は、入れ歯を入れていくということになります。初めて入れ歯を入れる患者さんには、リハビリと同じです。
入れ歯のつけ方、外し方、手入れの仕方など説明は必要です。
リハビリと捉えるなら、食事の仕方、入れ歯を入れる必要性も説明しなければなりません。
口腔機能(呼吸、咀嚼、嚥下、発音)の低下を防ぐ必要性があります。誤嚥性の肺炎、物を詰まらせるという死因が多いためです。義歯のカウンセリングが必要なのです。
お子さんはどうでしょうか?
小児歯科は、虫歯予防だけではありません。現在、お子さんの問題点は口腔機能不全です。
口呼吸、指しゃぶり、舌癖、発音障害、歯並びの悪さの原因なのです。これらを未然に防ぐことができるのは、やはりトリートメントコーディネーターのカウンセリングとなります。
生活習慣病、全身疾患を持つ方はどうでしょうか?
糖尿病、骨粗鬆症、癌を患った患者さん、腎不全、肝機能不全など、歯周病に罹患しやすいことや、歯周病と全身への影響は認知されてきています。
今後、トリートメントコーディネーターのカウンセリングは必要なこととなります。
トリートメントコーディネーターが、患者さんにとって最も相談しやすい存在と言えます。
歯科に特化した管理栄養士という新しい分野
トリートメントコーディネーターが管理栄養士ならば、新しい価値を作ることが可能です。
今後、医療はますます予防の時代となります。
医科と歯科の連携、介護施設との連携と重要性が増しています。そして、予防という習慣が確立されているのが、歯科だけなのです。現状では、病院に健康診断は行きますが病気にならないように予防のために行くことは難しいと思います。
将来、歯科に特化した管理栄養士が予防の担い手になると捉えています。